本文へ移動

血液内科

血液内科

 血液疾患、自己免疫疾患の診療を担当する科です。この方面の専門医が減る医療情勢の中で 専門医を擁し、 造血幹細胞移植を手がけており、松江市を中心とした島根県東部地区の最後の砦として、日々診療に当たっております。日本血液学会研修施設に認定されています。

血液疾患

急性白血病
 年間10人前後の新規の患者さんを診療しています。治療の中心は化学療法ですが、必要があれば同種造血幹細胞移植を行います。今までに血縁者間の同種骨髄移植・末梢血幹細胞移植はすでに40例近くを実施しましたが、日本骨髄移植推進財団(日本骨髄バンク)の移植施設に認定され、骨髄バンクを通じてボランティアドナーからの骨髄移植ができ、血縁者にドナーが見つからない場合にも当院で移植が可能となります。
 
悪性リンパ腫
 血液腫瘍の中で最も多い疾患で、年間30例以上の患者さんを診療しています。WHO分類に基づいて、化学療法、放射線療法、手術、移植などを選択し、個々の患者さんに最もふさわしい治療を行います。診断は当院病理部の2人の病理医が正確を期して時には免疫学的、細胞遺伝学的、分子遺伝学的検討を加えて行います。病気の進行度(病期)、治癒の判定にはPET/CT(保険適応)が活躍します。リツキサンなど新規薬剤が登場し治療成績はここ数年で著しく向上しました。また、再発や再発の危険性の高い患者さんに対しては積極的に自家末梢血幹細胞移植を行っており、さらに必要があれば同種移植も行っています。
 
 
多発性骨髄腫
 近年増加している血液腫瘍です。骨髄中に異常の形質細胞が増え、血液または尿中にM蛋白という異常の蛋白が出現し、骨折や骨粗鬆症などの骨病変や腎障害をおこし、貧血や感染症になりやすい状態になります。治療は化学療法が中心ですが、可能であれば自家末梢血幹細胞移植を行います。サリドマイドを用いた治療も行っております。ベルケイドなどの新規薬剤が登場し治療成績が向上しています。
 
慢性骨髄性白血病
 顆粒球という白血球が慢性に(徐々に)増加する病気です。急性に変化(急性転化)すると怖いですが、2002年に特効薬グリベック(イマチニブ)が登場して以来、急性転化することがほとんどありません。時には副作用で困ることもありますが、いろいろな方法で解決した豊富な経験があります。
 
再生不良性貧血
 骨髄での造血能(白血球、赤血球、血小板などの血液細胞を作るちから)が落ちる病気です。抗胸腺細胞抗体(ATG)が登場し治療成績が向上しました。ATGの適応でない場合でも、シクロスポリン(ネオーラル)が効果があります。重症の場合同種造血幹細胞移植をすることがあります。
 
骨髄異型性症候群
 貧血、血小板減少、白血球減少が徐々に進行し、時には白血病を発症することもある病気です。若いうちは造血幹細胞移植で治癒可能です。
 
よくある血液の病気、その他の血液疾患
 鉄欠乏性貧血はほとんどの診療所・病院で治療可能ですが、原因精査や副作用、治療効果が上がらないなどでお悩みの方はご相談ください。特発性血小板減少性紫斑病、溶血性貧血、出血性素因(血友病など)、慢性リンパ性白血病、多血症、血小板増多症、そのほか血液の異常についてご相談があれば受診してください。検査データや紹介状があれば診療の助けになりますので持参してください。

後天性免疫不善症、HIV感染症

 当院は県知事指定のエイズ拠点病院です。血液免疫腎臓内科の医師、看護師、薬剤師、臨床心理士などでチーム医療を行っています。

セカンドオピニオンについて

 当科でセカンドオピニオンをご相談の場合は、地域医療連携室で予約をお願いいたします。その際、主治医を通じてあらかじめ紹介状などを送付いただけますと、より適切な資料などがご用意できます。

当科に通院中の患者さんで、他院のセカンドオピニオンをご希望の場合はいつでもお申し出ください。

スタッフ紹介

血液内科部 部長 兼 輸血管理室長

遠藤 章(えんどう あきら)

1991年卒
資格等

    医学博士             
    臨床研修指導医

専門分野

    血液内科

ひとこと

    誠意ある診療をいたします
 

血液内科部 副部長

吾郷 浩厚(あごう ひろあつ)

1985年 鳥取大学卒
資格等

 日本造血細胞移植学会認定医
 
所属学会
 
 日本造血細胞移植学会
 日本血液学会

専門分野
 
 造血細胞移植、血液化学療法
 

血液内科部 副部長

越野 康之(こしの やすゆき)

2009年 島根大学卒

専門分野

    内科
 

血液内科部 医師

原 健太朗(はら けんたろう)

2019年 鳥取大学卒
所属学会

    日本内科学会
    日本血液学会

専門分野

    血液内科
 

院長 兼 血液内科部 医師

大居 慎治(おおい しんじ)

1983年卒
資格等

    日本内科学会認定総合内科専門医、指導医
    日本血液学会認定血液専門医、指導医
  日本プライマリ・ケア連合学会認定医
  鳥取大学臨床教授
    医学博士

専門分野

    血液内科

ひとこと

    個々の患者さんにあった最適の治療をおこないます
 
TOPへ戻る