脳血管障害や口腔・骨・中咽頭腫瘍等による器質的疾患、呼吸器疾患や術後等の長期臥床による廃用により生じた、失語症・構音障害・音声障害・高次脳機能障害・嚥下障害などを有した患者さまに対して言語聴覚療法を行っています。対象は小児から成人まで幅広く対応しています。
言語障害(失語症、構音障害、音声障害)のある患者さまには、発声・発音のリハビリを行い、その方にあったコミュニケーション方法を患者さまやご家族さまへ指導し、より円滑にコミュニケーションがとれるように支援します。
嚥下障害のある患者さまには、摂食・嚥下機能の回復を目指して、主治医・リハビリテーション医師・看護師・理学療法士・作業療法士・栄養士・社会福祉士等の多職種と連携を取りながら訓練を進めています。
また、患者さまに合わせて必要な時には画像評価(嚥下造影検査、喉頭内視鏡検査)を実施しリハビリを進めます。そして安全に口から食べられるように、誤嚥防止の方法や各種訓練法(咀嚼訓練・冷却刺激法・シャキア法、バルーン訓練、IOCなど)を指導します。
- ※嚥下造影検査(VF検査)
- X線透視下で造影剤(造影剤入りのゼリーやヨーグルト、クッキー、蒸しパンなど)を飲み込んで頂き、透視画像で嚥下状態をみる検査
- ※喉頭内視鏡検査(VE検査)
- 経鼻的に鼻咽腔喉頭ファイバー(内視鏡)を挿入して、食べ物を飲み込んで頂き直視下で嚥下状態をみる検査
多職種との連携として、院内各種カンファレンスに参加して情報を円滑に収集・提供しチーム医療に貢献しています。また、院内委員会(誤嚥窒息部会)や病棟単位、患者会等にて、口腔ケア、失語症、嚥下障害について研修会を実施しています。主に耳鼻科領域に関しては、手術が必要な患者さまに対して術前から訪問し、可能な場合は術中の見学も行い、関係スタッフとの連携や全身状態の理解を深めリハビリテーションを進めています。