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乳腺外科

松江赤十字病院乳腺外科スタッフ

  1. 乳腺外科からのお知らせ
  2. 乳腺外科のご案内
  3. 乳がんを早期に発見しましょう(乳がん検診の勧め)
  4. 勉強会のご案内
  5. 乳線の治療を受けられる方へ
    • 乳腺の手術を受けられる方へ
    • バストラインの補整について
    • リンパ浮腫を予防するために
    • お手入れ読本 ~きれいなあなたでいるために~
  6. スタッフ紹介
  7. 関連リンク

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乳腺外科からのお知らせ

①乳がん遺伝相談外来開設について

 乳がんのうち、5%程度は遺伝的な要因が関係しているといわれています。最も有名なものが、遺伝性乳がん・卵巣がん症候群(HBOC)です。その発症に関係する遺伝子として、BRCA1とBRCA2の二つが同定されており、これらの遺伝子に変異があると乳がんや卵巣がんになりやすいといわれています。さらに若くして乳がんになるとか、乳がんが多発するという特徴があります。

 HBOCと診断された方は通常より若い年齢から乳がん検診を受けることや、乳がんになった場合、乳房温存手術ができる大きさであっても乳房切除を選択することなどが勧められます。

 遺伝的な素因があることを知ることは、非常に重い問題を抱えられることになるかもしれませんが、乳がんや卵巣がんで命を落とさないための対応方法が数多く研究されています。

 遺伝的な要因があるかどうかは、まず家族歴から推測します。家系の中で、乳がんや卵巣がん、すい臓がんなどの方がおられる方は、医師、看護師にご相談ください。遺伝子検査などを行うかどうかなど詳しい内容について、乳がん遺伝相談外来で、一緒に考えていきましょう。


 乳がん遺伝相談外来開催日時
  毎月第2木曜日、第4木曜日の午後3時~1時間程度
  *個人情報には細心の注意を払って行います。


②乳房再建手術について

 乳がんのために乳房切除術を受けられた患者さんの乳房の形を取り戻すための手術です。当院では経験のある形成外科医師が行っています。

 シリコンなどの人工物を使う方法と、背中やおなかの自家組織を使う方法の両方を行っています。患者さんの好みや体形などに合わせて選択します。

 ご希望の方は形成外科に紹介しますので、遠慮なくおっしゃってください。


<乳房再建手術講演会のご案内>

 乳房再建を数多く手掛けてこられた、がん研有明病院、形成外科 澤泉雅之先生をお招きし、講演会を開催いたします。ご興味のある方は多数ご参加ください。

 日時:平成27年10月31日 14時~16時

 場所:松江赤十字病院 6階講堂


③オンコタイプDX検査について

 ホルモン剤の効果がある早期乳がんの患者さんに、抗がん剤が追加で必要かどうか、明確な基準がないことから、悩む場合が少なくありません。

 オンコタイプDX検査は、乳がん再発に関連する21種類の遺伝子を分析し、10年後の遠隔再発リスク率や抗がん剤から得られる効果を判断するものです。

 a. リンパ節転移陰性、ホルモン感受性のある浸潤性乳がんを持つ女性

 b. リンパ節転移陽性、ホルモン感受性のある浸潤性乳がんを持つ閉経後女性

で検査ができます。

 保険診療でなく、自費診療になりますが、必要のない抗がん剤治療が確信をもって避けられれば、かかる費用は決して高額ではないかもしれません。

 外来医師にご相談ください。


 ★村田陽子先生は引き続き毎週木曜日に外来を担当しています。
  女性医師の診察をご希望の方は、お申し出ください。

乳腺外科のご紹介

 当院では平成18年5月から一般外科の枠組みの中で乳腺科として診療を行ってきました。そして平成20年4月1日から、一般外科から独立した形で乳腺外科が新設され、乳腺診療が更に充実いたしました。乳腺外科は、乳癌を中心とした乳腺の疾患の診断と治療を行っています。

 乳腺の疾患は、想像される以上に種類が多く、良性・悪性の区別が難しいものも多いため、画像・病理診断を駆使して正確な診断をめざす必要があります。治療においては、QOLを考慮した質の高い医療が求められており、温存療法はもちろんのこと、センチネルリンパ節生検・外来化学療法・術前化学療法など、テンポの速い乳腺診療の進歩に対応できる体制が必要です。また、医師・看護師・放射線技師・薬剤師・理学療法士・栄養士・ソーシャルワーカーなど、多職種が患者さんのために力を出し合えるチーム医療も大変重要です。

 外来は、午前は火曜日を除く週4日、午後は火・水曜日を除く週3日行っています。外来では特に、精密検査と外来治療の充実に力をいれています。乳腺疾患の診断は、マンモグラフィ・エコー・MR・CTその他多くの検査を行いますが、特にマンモグラフィ検査については、マンモグラフィ検診精度管理中央委員会に認定された医師・技師・機器によって運営されています。

 週に1回はカンファレンスを行い、多職種のスタッフが集合して患者さんの治療方針について相談したり、画像診断などの再検討を行ったりして、より高いレベルの診療をめざしています。

 乳癌の罹患率は今後さらにふえると予測されていますが、乳癌検診受診率の向上と適切な診断・治療により、乳癌で亡くなる方が減ってきたという日が来るよう、力を尽くしたいと思います。

平成26年度の実績
外来 : 延べ6,822人
入院 : 延べ2,528人

乳がんを早期に発見しましょう(乳がん検診の勧め)

 近年わが国において、乳がんが増加傾向にあり、生活様式の欧米化などがその原因として考えられています。乳がんはそのような生活習慣の改善などの一次予防だけでなく、二次予防(定期的な検診による早期発見・治療)が有効と言われています。それは乳がん先進国のアメリカでマンモグラフィ検診の受診率が70~80%と高く、1980年代後半から乳がん関連死亡率が低下してきていることからもうかがえます。しかし日本では、マンモグラフィ検診の受診率は7.1%と低く、日本人での特徴である40~50歳代での乳がん関連死亡数は依然、増加傾向にあります。

 乳がんは、乳管の中に発生し、乳管内を広がったり、乳管を破って乳管外に浸潤します(図1)。病変がたとえ広くても、乳管内にとどまるものを非浸潤性乳管がんといい、一部でも乳管外に浸潤するものを浸潤性乳管がんと区分します。両者の大きな違いは非浸潤性乳管がんの場合には転移をしませんが、浸潤性乳管がんの場合にはリンパ節や肺・肝・骨などへの遠隔転移をきたす可能性があるという点です。前者の場合には乳房内にできた“おでき”と同じですから、手術・放射線治療などの局所治療で完治させることができますが、後者の場合には程度に応じて、抗がん剤やホルモン剤などの全身療法が必要となります。

 検診の大きな目標は、非浸潤性乳管がんの段階で乳がんを発見し、根治を目指すことです。また、乳がんが小さければ、乳房を残す温存手術や腋窩リンパ節を温存するセンチネルリンパ節生検が可能となります。当院の昨年一年間のデータでみても、検診により発見された乳がんは非浸潤性乳管がんあるいは浸潤部分が1mm以下の微小浸潤がんであった割合が33%と高く、一方しこりやリンパ節転移などの症状があり発見された乳がんの91%が浸潤がんでした。また検診発見乳がんでは、乳房温存率および腋窩温存率(センチネルリンパ節生検および腋窩郭清省略の割合)が高い傾向にありました。さらに検診発見乳癌では多くの方で、術後再発予防のための強力な抗癌剤治療(ハーセプチンを含む)を使用せずに治療をすることができました。

 検診発見乳がん21例のうち、12病変は腫瘤を触知せず、18病変(85.7%)がマンモグラフィで発見されていることから、やはりマンモグラフィ併用検診が重要であると言えます。当院ではマンモグラフィの機器更新に併せ、従来のマンモグラフィ検診の枠を増やしましたので、40歳以上で検診未受診の方は是非、健診センターへご連絡ください。  (健診センター : 0852-61-9245)


<診療実績>

 2006年5月~2014年12月の期間で総数782例(女性 776例、男性 6例)の手術を行いました。その年齢分布では40~60歳代の患者さんが多くみられました(図1)

ステージ別にみると、stage 0~Iが全体の60%を占めていました(図2)。

2011年の全国集計ではstage 0~Iが52%であり、当院での早期乳がんの割合が高いということがいえるかもしれません。サブタイプ分類では、非浸潤がんではエストロゲン受容体(ER)陽性乳がんが77%、浸潤がんではER陽性およびHER2蛋白過剰発現ない乳がんが72.1%と多数を占めていました(図3)。

手術では乳房温存率は56.8%で、温存乳房内再発は現在までに1例(0.2%)でした(図4)。

乳房切除術を行った患者さんの中には、当院形成外科で乳房再建術を受けられた方もおられます。広背筋や腹直筋での自家再建に加え、保険適応がかなった2013年からはシリコンバックによる再建も導入しています。腋窩リンパ節に対しては、センチネルリンパ節生検などによるリンパ節温存例は71.6%でした。センチネルリンパ節生検は色素とRIの併用法で行い、術中迅速診断で転移の有無を判断しています。現在までセンチネルリンパ節生検後の腋窩リンパ節再発(偽陰性)は2例(0.4%)でした。

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乳線の治療を受けられる方へ

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スタッフ紹介

乳腺外科部長 兼 化学療法科部長

曳野 肇(ひきの はじめ)

昭和62年 自治医科大学卒

所属学会・資格等
  • 医学博士(自治医科大学)
  • 日本外科学会(指導医、認定医、専門医)
  • 日本乳癌学会(認定医、乳腺専門医、指導医)
  • 日本乳癌検診学会評議員
  • 日本乳癌学会評議員
  • 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
  • マンモグラフィ検診精度管理中央委員会 検診マンモグラフィ読影医師
  • 島根県環境保健公社マンモグラフィ読影委員会 委員

乳腺外科部副部長 

槙野 好成(まきの よしなり)

昭和63年 島根医科大学卒

所属学会・資格等
  • 島根大学医学部臨床教授
  • 医学博士(島根医科大学)
  • 日本外科学会(指導医、認定医、専門医)
  • 日本乳癌学会 認定医
  • マンモグラフィ検診精度管理中央委員会 検診マンモグラフィ読影医師
  • 日本消化器外科学会(専門医、指導医)
  • 消化器がん外科治療 認定医
  • 日本肝臓学会専門医
  • がん治療認定医機構(認定医、暫定教育医)
  • 日本臨床腫瘍学会 暫定指導医
  • 日本乳癌検診学会
  • 日本内視鏡外科学会
  • 日本臨床外科学会
  • 日本癌学会

非常勤医師 鳥取大学医学部付属病院乳腺内分泌外科 科長

村田 陽子(むらた ようこ)

所属学会・資格等
  • 日本外科学会 外科専門医
  • 日本臨床細胞学会 細胞診専門医
  • 日本乳癌学会 乳腺専門医
  • 日本癌治療学会 癌治療暫定教育医

関連リンク